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「プールの給水忘れ」で個人賠償も。 先生を救うのは水位計ではなく、ITによる「共有」だった

2026.02.27 更新

学校のプール

夏になると必ず流れるニュースがあります。「学校プールの給水停止忘れにより、多額の水道代が発生した」という報道です。

数百万という損失に対し、現場の教諭が個人負担(賠償)を求められるケースも少なくありません。この問題、ネットで検索すると「水位計を設置すべき」「センサーを導入しろ」というハードウェアの話ばかりが出てきます。

しかし、予算のない学校現場で本当に必要なのは、高価な装置ではなく「情報が独り歩きせず、みんなに見える」というITの知恵ではないでしょうか。

繰り返される「給水ミス」の深刻な実態

過去、実際に起きた事例を振り返ると、その責任の重さに驚かされます。

事例1:神奈川県内の小学校(2023年)

約6日間にわたり水が流れ続け、損害額は約350万円。市は校長と担当教諭に対し、損害額の半額にあたる約175万円を連帯して個人負担するよう求めました。

事例2:高知県内の中学校(2022年)

給水バルブの閉め忘れで約220万円の損害。こちらも教職員に賠償が求められる事態となり、教育現場に大きな衝撃を与えました。

これらのニュースに対し、「不注意だ」と切り捨てるのは簡単です。しかし、プールの満水には数時間かかります。その間、先生は授業をし、会議をし、部活動を指導しています。「数時間後の予定を、一人で記憶に頼って管理する」こと自体が、そもそも構造的な欠陥なのです。

「誰かの善意」に支えられているプールの裏側

私の友人に、小学校の教諭がいます。彼は夏休み中、月曜日の授業に間に合わせるために、わざわざ休日に学校へ行ってプールの給水作業をしていました。

自宅から学校までは片道30分。往復1時間をかけ、無人の校舎で一人、バルブを開ける。それは誰に命令されたわけでもない、「休み明けに子供たちをプールに入れてあげたい」という一心での、無償の献身です。

そんな「善意の行動」の最中に、もし一本の電話が入ったら? 急なトラブルで意識が逸れてしまったら?
人間である以上、「絶対」はありません。しかし、今の仕組みではその「うっかり」の代償が、あまりにも残酷な形で個人に突きつけられます。

休日返上で尽くしている先生が、たった一度の「忘れ」で数百万の賠償を背負わされる。そんな悲しい事例を、これ以上増やしてはいけない。 「個人の記憶力」という一番不安定なものに頼るのではなく、ITの力で組織として支え合う仕組みがどうしても必要なのです。

「水位計」がないと解決できないのか?

確かに、満水になったら自動で止まる水位計や、通知を出すセンサーがあれば理想です。しかし、導入には工事や数十万円の予算が必要です。

そこで私が提案したいのは、「監視の目を一人にしない」というアプローチです。

💡 ITでできる「装置を使わない」解決策

  • 「今、プールに水を入れています」という情報を全職員に共有する。
  • 一定時間後に「まだ入れていますか?」と自動でリマインドを飛ばす。
  • 担当者が忘れていても、Slackを見た他の先生が「あ、止まってないな」と気づける状態を作る。

「プール給水監視サポーター」で何が変わるか

今回開発したツールは、水位を測ることはできません。しかし、「給水の事実」をSlackに共有し、定期的に監視を促すことができます。

「一人で抱えない」ための仕組み:ツールの活用イメージ

このツールは、水位計のような「機械」ではありません。しかし、Slackという「職員室の広場」に情報を流すことで、孤独な管理をチームの協力に変えることができます。

STEP 1: 給水開始 給水開始の通知

先生がツールで「開始」を押すと、即座にSlackへ通知。これで「今、水を入れている」という事実を全員が把握できます。

STEP 2: 予定時刻のリマインド 予定時刻の通知

設定した完了予定時刻に自動でリマインド。忙しい先生の代わりに、ツールが「そろそろですよ」と声をかけることもできます。

STEP 3: 予定時間を超過 超過アラート

ここが重要です!

もし予定を過ぎても「停止」ボタンが押されない場合、定期的に警告通知が飛びます。本人が授業や急な対応で動けなくても、この通知が届きます。

誰かが助けてくれる瞬間
Slackでのやり取り

「山田さん!プールの水、止め忘れているかも!?」

Slack上で他の先生が気づき、コメントを残してサポート。一人の記憶に頼らず、組織の「目」でリスクを回避します。

STEP 4: 無事、停止完了 停止完了の通知

山田さん、もしくは代わりの人がバルブを閉めて停止。事後に山田さんはツールでも停止完了をする。ツールで停止すると記録がSlackに残り、「あれ、閉めたっけ?」という不安もなくなります。

もし、私の友人がこのツールを使っていたら。

休日に一人で学校へ行った際も、Slackの向こう側に誰かがいる安心感があったはずです。万が一、彼が帰り道に何かを忘れても、通知を見た同僚がカバーできたかもしれません。 「誰かがサポートできる状態」を作ること。 それこそが、多忙を極める先生方を守る唯一の手段だと信じています。

このツールの最大のメリットは、「誰か一人のミス」を「組織の気づき」に変えられる点です。 Slackという職員室のデジタル掲示板に通知が流れることで、主担当が授業中であっても、空き時間の先生が「まだ通知が出てるな、止めてこようか?」と動けるようになります。

ITは「不便」を補うためにある

このツールは無料公開しているため、不便な点もあるかもしれません。しかし、数百万円の賠償という恐怖に対し、「今すぐ、無料で、自分たちの運用で」対策を始められることに意味があると考えています。

「装置がないから仕方ない」と諦める前に、まずはITによる「共有」を始めてみませんか。先生が教育という本来の仕事に集中できるよう、技術の力で背中を支えたい。それがこのツールに込めた想いです。

プール給水監視サポーター

学校・教育現場でのミス防止に特化した無料ツール

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